病気と治療の話
CONSTIPATION & DIARRHEA便秘と下痢の話
便秘とは?
排便の習慣は個人差が大きいため、どの程度で「便秘」となるか明確には決まっていませんが、一般的には数日以上排便がなく腹部膨満感や腹痛など、日常生活に支障がある場合をいいます。
便秘のタイプと原因
1.弛緩性便秘腸の周りの筋肉が緩み、腸の動きが弱くなって、便の押し出しが悪くなった状態です。
2.痙攣性便秘自律神経の乱れなどによって、腸管自体の収縮が強くなって便が出にくくなった状態です。コロコロとした固い便になります。
その他、便意を我慢することが習慣になって起こる便秘、腸が狭くなって起こる便秘、妊娠や腹部の腫瘍などで腸が圧迫されて起こる便秘などがあります。
便秘を放っておくと・・?
たかが便秘、されど便秘。放置していると、腸内で有害物質が発生し、肌荒れや頭痛、大腸ガンを引き起こすとみられています。また、肛門に負担がかかり、痔になりやすくなります。
下痢とは?
便秘と同様、どの程度で「下痢」となるか明確に決まっていませんが、通常は便の水分が増加した状態をいいます。多くの場合、腹痛を伴い、排便量・排便回数が増えます。
下痢のタイプと原因
急性の下痢は一般的に、食中毒やウイルス感染、暴飲暴食やストレスによる消化不良などが原因です。慢性の下痢は、消化管の疾患や寄生虫、薬物の影響など、実にさまざまな原因で起こります。下痢が続く場合は病院で診てもらうようにしましょう。
治療の方法は?
いずれも、原因となる疾患がある場合はその治療を優先します。そして、
便秘・・・生活改善と食事による治療をおこないます。
下痢・・・下痢に伴う脱水や栄養障害に対する治療をおこないます。
●便秘
腸の調子を整える食事をしましょう。
原因となる大きな病気がないことがわかったら、便秘のタイプに合わせた食生活で解消しましょう。
1. 規則正しく食べましょう
まず毎日の食事から。朝食はとっていますか?お菓子や、ちょっとつまむものだけで済ませたりせず、3食きちんと食べるようにしましょう。
2. 規則正しく食べましょう
水分をじゅうぶんにとると便の量が増え、排便がスムーズになります。お茶やお水の他に、食事の中にもスープや汁気の多いおかずを組み込みましょう。
3. 食物繊維のとり方
食物繊維は水分を吸収して便の量を増し、排便をスムーズにします。また、水溶性の食物繊維は便をやわらかくし、不溶性の繊維は腸を刺激し排便を促します。そのため、痙攣性の便秘の場合は、不溶性の繊維は刺激になるのでひかえめに。
不溶性食物繊維
- ・野菜
- ・穀類
- ・豆類
- ・小麦ふすま
- ・ココア
- ・ごぼう
- ・きのこ
- ・酵母
- ・えび
- ・かにの殻
水溶性食物繊維
- ・熟した果物
- ・植物の種子
- ・葉
- ・根
- ・こんにゃく
- ・海藻
食物繊維を多く含む食品
4. 腸を刺激しやすい食品 〜弛緩性便秘には積極的に、痙攣性便秘にはひかえめに〜
食品から発生したガス、食品に含まれる酸、善玉腸内細菌の産生した有機酸などが、腸管を刺激して腸の動きを活発にします。痙攣性の便秘では刺激を避け、便のかさを増して排便をスムーズにすることが大切です。
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果物
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牛乳
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乳製品
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芋
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豆類
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酸味のある食品(酢、梅干しなど)
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香辛料
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アルコール
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油脂類
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炭酸飲料
●下痢
まずは水分を確保、そして刺激の少ない食事をしましょう。
1. 食物繊維の多いもの、豆・イモ類は少なめに
腸内でガスを発生し腸管を刺激するので沢山食べないようにしましょう。
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海藻
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きのこ
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野菜
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果物
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豆
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芋
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栗
2. アルコール、香辛料、炭酸飲料、冷たい物などはひかえましょう
腸管に刺激を与えるので、できるだけひかえるようにしましょう。
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ビール
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ウイスキー
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唐辛子
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カレーライス
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にんにく
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ねぎ
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しょうが
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アイス
3. アレルギーのある食品は避けましょう
食品アレルギーによって下痢が起きている可能性もあります。
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牛乳
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卵
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魚
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貝類
4. 一回に食べる量を少なくしましょう
胃腸への負担を軽くしましょう。
5. 油脂の多い食品や料理はひかえましょう
油脂類は消化に時間がかかるため、ひかえましょう。
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油で揚げたもの
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バター
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クリーム類
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脂肪の多い魚や肉など
6. やわらかく調理したものを食べましょう
果物は、症状のひどいときは缶詰を使うとよいでしょう。
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野菜のゆでたもの
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ももの缶詰
※万有製薬 (便秘と下痢のときの食事)より